院長日記｜鈴鹿市で歯科をお探しの方はさかえ歯科医院まで

石薬師の三重県消防学校で鈴鹿市総合防災訓練がありました。昨年は台風の為に中止になった事業です。訓練の想定は令和元年9月29日am9:15南海トラフを震源とするマグネチュード9.0の海溝型地震が発生し、市内は最大震度7の揺れを観測、さらに大津波警報が発令、市内の多くの地区で人的及び建物等の被害、交通施設及びライフライン等の被害が発生している。訓練の集合時間はam8:15だったのですが、俄然やる気満々の私は40分前に現地に到着しました。まだ、人はまばらでした。駐車場から消防団の人らしい団体がやって来ました。みんな白いヘルメットを被っていました。ヘルメットは必需品なのか？ボールペンとペットボトルの水しか持って来ていない私は、少し不安になりました。

消防学校の広い敷地には、様々テントや見た事のない自衛隊車両、パトカーなどが置いてありました。なぜかワクワクしてしまいます。そうこうしているうちに、集合時間になりました。私は医療班としての訓練です。前半は負傷者役、後半はトリアージ、処置役の段取りです。まずどんな負傷者役になるのか配役が決められました。私は、AB型、腹部打撲、歩行可能の負傷者役です。特殊メイクをしてもらいにメイク室(パイプ椅子が並べてあるだけ)へ。メイク担当は知り合いの衛生士さんです。「先生は、どこのケガなん？」「腹部打撲。ハデにメイクやってください。お願いします。」とシャツを捲り上げ、お腹を出して見せると、「先生！これもう手遅れです。」と、タプタプのお腹を見て大笑いです。「北斗の拳のハートみたいやろ。」と言っても世代の違う彼女たちにはわかりません、説明するのも面倒だったのでスルーしました。ハロウィンで使うゾンビシールをお腹に貼ってもらいました。とってもリアルに青アザになったお腹を見て、家に帰ってから嫁さんと娘を驚かそうと思いました。メイクを済ませてから、開会式でした。ゾンビシールでメイクした負傷者役の沢山の方々も並んで市長の話を聞いている様子は不思議な光景でした。am9:15地震発生です。警報が鳴り、その場にうずくまり、頭を守り低い体勢でじっとしているシェイクアウトをしました。揺れも収まった程でケガした場所にスタンバイしました。「ウーッ、痛いよー❗️」うずくまりお腹を押さえていました。トリアージ役の先生から「大丈夫ですか。お名前は？どちらにお住まいですか？痛いのは、お腹ですか？歩けますか？」アカデミー主演男優賞を狙った熱演をしようと思ったのですが、ふざけてると思われてはいけないのと、恥ずかしさもあったのでアッサリと「大丈夫です。歩けます。」歩ける時点でトリアージは『緑』で自力で最寄りの個人病院に行き手当を受けることになりました。自宅を出る時は、薄れていく意識の中、懐かしかった青春時代の話をし告白できなかった『あの子』に会いたかったと話し、実は私はG r e e e e nのメンバーであるとカミングアウトし、次第に意識不明状態に陥り、トリアージは『赤』に移行、救急車🚑に乗せてもらうつもりだったのですが、還暦前ともなると直前に理性が優先して出来ませんでした。

役柄交代です。とうとう私がコードブルーの山下智久演じる藍沢先生になる時が来ました。テーマソングのミスチルの『HANAB I』が頭の中に流れ始めました。負傷者発見。軽快にダッシュ💨し、負傷者の傍らに近づき片膝をついて山Pの様に沈着冷静に、少し低い声で「大丈夫ですか？どうされましたか？痛むのはどこですか？」脈を取り、呼吸数の確認、意識はあります。前頭部の裂傷を伴う打撲と、右上腕部に軽度の火傷。名前と住所の確認、返答正常。歩行可能なのでトリアージは『緑』。「安心して下さい。軽傷です。応急手当てをします。オデコは絆創膏を貼りますね。火傷の部分は冷えピタで冷やします。歩けますので、後は最寄りの診療所に行って下さいね。お大事に。」とカッコ良く(実は、ドギマギしながら)、トリアージと処置をしました。コードブルー ドクターヘリのドラマの様にはいきません。しかし、予習として劇場版を見ていった事は非常に役に立ちました。

全ての訓練が終了して反省会の後、炊出しのトラック🚚の焼きそば食べました。沢山の負傷者を救出 、救助活動を終えた充実感からか、とても美味しく焼きそばを沢山食べました。いつ来るかもしれない、東南海沖地震の時、まずは自らの命を守り救助活動に役に立てればいいと思いました。この様な訓練は大切だと痛切に感じました。

ちなみに、北斗の拳のハートです。

カテゴリ：未分類　2019年9月29日